Aっくんが行っている保育園は、18時を過ぎると延長料金がかかる。会社から保育園までは徒歩5分。17:57にタイムカードを押したワタシは、会社前の幹線道路を渡る信号が青なのを見て、思わずダッシュした。33歳の全力疾走である。ぜいぜい。
なんとか信号が青の間に、横断歩道に飛び込んだそのとき、後ろで「かしゃん」とか「からん」とかいう小さな音がした。全力疾走してきたワタシの後ろにヒトはいない。なおかつ、腰にかすかな違和感。...まさか。
振り返ったワタシの目に、愛用の携帯電話A1101Sの憐れな姿が飛び込んできた。その瞬間...。
悲しみと喜びが交錯した。
ガジェット好きのワタシは、実は電話を替えたいのである。AUの京セラのアレである。ガジェット好きのココロをくすぐるリボルバースタイル。カメラが31万画素なのも使い方に合っていてウレシイリボルバー。各所で結構いい評価を受けているのがさらにワクワクリボルバー。しつこいか。
が、ワタシは昨年10月に、携帯電話を便所に落として機種変しているため、まだ1年経過していないのである。ここで機種変更しようとすると高額のお金がかかるため、ダンナに白い目で見られるので言い出せなかったのだ。でも、壊れちゃったら仕方がないから機種変するしかないじゃん。ってことは、アレって一年未満で機種変すると一体いくらだ?イタイことはイタイな〜。でもコレでワタシもリボルバーってか?おおっとオレに惚れちゃいけないぜ。
なんて思考が一瞬にして通り過ぎる。が、我に返って慌てて散乱するA1101Sを拾い集めて横断歩道を渡り、両方の意味でドキドキしながら組み立てて電源ボタンを押してみた。
...ぶ〜ん。
壊れていなかった。
何事もなかったものとして保育園に向かうワタシの背中は、心なしかちょっとしょぼんとしているようだった。
